コラム
肥厚性鼻炎とは?症状と原因、対策法
肥厚性鼻炎とは?
鼻づまりだと思ったらなかなか治らない。もしかして違う病気かも?そんなことがあるかもしれません。今日はそんな、長引く鼻づまりから発見されることが多い肥厚性鼻炎について紹介します。
肥厚性鼻炎は、鼻の粘膜、特に鼻腔(びくう)にある「下鼻甲介(かびこうかい)」という鼻の粘膜が腫れて上気道の空気の通り道を防ぎ、慢性的な鼻づまりの状態を起こす病気です。
肥厚性鼻炎の症状は?
肥厚性鼻炎になると、鼻が詰まることにより口呼吸になりやすく、睡眠時に口を開けて寝るため朝起きて喉が痛くなったり、風邪をひきやすくなったり、いびきをかきやすくなったりします。日中の集中力の低下も引き起こすと言われています。
肥厚性鼻炎の原因は?
肥厚性鼻炎は長期にわたる鼻の粘膜の炎症によって引き起こされます。
炎症の原因としては、
などがあります。
肥厚性鼻炎の対策は?
肥厚性鼻炎の対策としては、下記のような治療が行われます。ただ、鼻づまりが長引くな、と感じたら、まずは自己判断せず、耳鼻咽喉科に相談することをお勧めします。
薬によって鼻粘膜の炎症を抑えます。
肥大化した下鼻甲介の粘膜にレーザーを照射して、組織を変性させることで症状の改善を図るものです。手術に比べて痛みが少ないようですが、効果を感じる程度には人によりばらつきがあり、また効果の持続期間についても同様にばらつきがあるようです。
上記でも症状が良くならない場合は、下鼻甲介の内部にある下鼻甲介骨を切除する「粘膜下下鼻甲介骨切除術」が良く行われているようです。再び下鼻甲介が肥大するまで20年程度かかるとも言われています。
【肥厚性鼻炎など、上気道の閉塞に鼻チューブで対応するという選択肢も】
鼻チューブは、柔らかい医療用のチューブを鼻に挿入することで、物理的に空気の通り道を確保する医療機器です。このチューブによって、鼻粘膜の炎症などによって狭くなった気道を、物理的に広げることができます。
鼻チューブを挿入している間は上気道の空気の通り道を確保できるため、睡眠の質の改善、鼻呼吸の促進、いびきの改善などにつながります。
ナステントは主にいびきの症状緩和のために使われている方が多いですが、発想の原点は鼻の空気の通り道を確保することですから、いびきをかいていない方でももちろんお使いいただけます。
鼻チューブの入れ方のコツ
はじめは鼻腔の途中までは通る鼻と同じように入って行きますが、行き止まりのようなところがあります。少しずつ角度を変えたりしながら通る場所を探っていると「グッ」と先に進めるポイントがわかります。ゆっくりと少しずつ押し込むような形で通します。私の場合は「コツン、コツン、グッ」というような感覚で入れることができました。通る方と違い、鼻腔内を探るような形になるので若干刺激があります。そのため鼻チューブを入れてもくしゃみ・鼻水・涙などが出ない状態になってから試されることをオススメします。
また鼻からの気道は目の下を通りながら、耳の方に向かって進むということをしっかりイメージしてください。鼻から挿入して上の方に進むイメージで挿入し続けると、気道の上(イメージ的には目の下あたり)をつついてしまうと反射でくしゃみ、鼻水などが出ます。自分の体の構造をしっかりと理解することで、痛みを避けることが可能になります。
もちろん、鼻中隔の湾曲は人によって異なりますので、鼻チューブが意外なほどスムーズに入る方もいらっしゃると思います。しかしながら「通りの悪い方から鼻チューブを挿入すること」は鼻チューブに慣れないうちはお止めください。問題なく鼻チューブを挿入すること、そして違和感に慣れることをまず優先してください。詰まっている方からチャレンジすることは、初見のゲームをハードモードでスタートするようなものです。まずはイージーモード、ノーマルモードで鼻チューブがどのようなものか知ることからスタートしてください。
※非常に強い痛みを感じるようでしたら鼻づまりの症状も含め耳鼻科にご相談ください。
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