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スタッフコラム


ナステントについて知ってほしいこと

ナステントのことを知ってほしい!

こんにちは、スタッフのJです。

少し前に、ナステントの痛くない入れ方について書きました。
今日は、ナステントに寄せられる質問の中から、特にみなさまに知っておいてほしいことをまとめてみました。

ちなみに、公式のFAQはこちらにも掲載していますので、ご参考になさってください。

今回取りあげる疑問はこちらです:

  • 1.ナステントを切って長さを調整してもいいですか?
  • 2.チューブが外れる心配はないのですか?
  • 3.なんでチューブに穴が開いているんですか?

  • 順にみていきたいと思います。

    疑問1.ナステントを切って長さを調整してもいいですか?

    答えはNOです。

    見かけが似たような製品に「ノーズピン(鼻腔拡張器)」というものがあります。製品によっては「鼻の形状に合わせてシリコンを切って長さを調整」してくださいと明示してあるものもあるようです。

    が、ナステントでは、明確に「やらないでください」とお願いしています。

    なぜでしょうか?

    先端を見てみてください!実は微妙なカーブになっていることがわかると思います。



    じつはこのカーブにミソがあるのです。

    鼻腔の奥ののどちんこあたりの粘膜はとてもデリケートにできています。そこに刺激が加わると、人によっては吐き気を催したりします。

    それを防ぐのがこのカーブ。

    粘膜を傷つけないような形状になっています。 ご自身でチューブを切ってしまうと切り口の形状によっては粘膜を傷つけてしまい、危険です。また、粘膜を傷つけないまでも、先が丸まっていないと刺激が強く、違和感を感じることにつながります。

    ちなみに、人間の体には「嗚咽反射」がしやすい(=オエッとなりやすい)エリアがのどちんこよりも上の部位と下の部位にもあります。そこにチューブの先端が触れるとたとえ形状が丸くても吐き気を催しやすいので、ご自身にあった長さのものを使うことがとても大切です。

    自分に合ったチューブの選び方はこちらでご確認ください。

    疑問2.チューブが外れる心配はないのですか?

    こちらも比較的多い質問です。

    答えは「ほぼない」です。

    微妙な、政治家の答弁みたいな回答ですみません。

    まず、写真を見てください。



    ナステントには「ノーズクリッパー」という、鼻にチューブを固定する器具がついています。まずは、ノーズクリッパーとシリコンチューブのつなぎ目を見てください。よく見るとスプリングがシリコンの中に入っていて取り外しができないようになっています。仮に患者さんの方で簡単に取り外しができると、チューブがノーズクリッパーから外れて、チューブだけが鼻の中に入ってしまう、ということが起こってしまいます。そうならないように、引きちぎらない限り分離しないようになっているのですね。

    そして、ノーズクリッパー本体。これをナステント挿入後に鼻の真ん中の柱に引っかけることで、ナステントをしっかり固定できます(特許取得済)。

    それでも外れることないのか?

    じつは、今まで「ナステントをして寝たのに起きたらナステントがなくなった」という問い合わせは、発売してから10年余りで数件いただいております。

    夜中に違和感を感じて無意識のうちに外してしまう、ということがごくまれに(現在の累計販売本数から推計すると150万分の1程度)発生することが確認されています。

    ご心配な方には専用のアタッチメントを提供しておりますので、お問い合わせください。

    疑問3.なんでチューブに穴が開いているんですか?

    実物を見てみましょう。この穴です。



    なぜ空いているのでしょうか?

    答えは、鼻水でチューブが詰まった時の不快感を和らげるためです。

    ナステントをしていると、どうしても鼻水が先端に付着することがあります。粘り気が多いと、チューブの内側を塞いでしまいます。

    そうするとどうなるか?試しに鼻の穴の入り口(左右)それぞれに指を突っ込んで息をしてみてください。たぶん苦しいと思います。

    そんな時にはこの穴を通して空気が通ると、この息苦しさが解消されるのですね。

    ちなみに、じつはチューブの中に空気が通らなくても、いびきの低減効果はそれほど変わりません。

    チューブが軟口蓋(のどちんこのあたり)の狭まった部分を貫通することで、チューブの外側に空気の通り道ができるからです。

    ナステントにより気道を確保する図

    ナステントにより気道を確保する図



    まとめ:ナステントを知って、正しく使ってほしい

    ナステントは一般医療機器です。たんなるシリコンのチューブみたいなので、これなら自作できるんじゃないか?と思われる方もいるかもしれません。

    でも、体はデリケートです。体の中に異物を挿入するのですから、やはりそれなりの備えが必要です。

    ナステントは、そうした認識から、皆様にお届けするまでに7年の歳月をかけて開発してきました(発売してからも10年以上)。

    ノーズクリッパーや先端の丸み、チューブに空いている穴にもそれぞれ意味があります。

    長さがあわないかも?という時や、別の長さを試してみたい、という時にはお気軽にお問い合わせください!

    メールでのお問い合わせ:info@nastent.co.jp

    決してご自身で加工されませんよう、お願い申し上げます。

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