コラム



スタッフコラム


脱・根性論的コンディショニング
〜アスリートのコンディショニング実態を解明せよ〜

「ちょっと体調が悪いくらいで休むなんて、プロ意識が足りん! 気合いと根性で乗り切れ!」

そのようなことを言われる時代はとうに過ぎ去った。もちろん頭ではわかっている。でも、朝起きて身体のコンディションが良くないと、急に昭和の根性論が蘇ってくる。そして“これくらい、気合いでなんとかなる”と自分に言い聞かせながら、今日も仕事に向かうのである。

我々のDNAに刷り込まれているかのごとく、頻繁に顔を出してくる「根性論的コンディショニング思考」。この昭和的な思考はどうにかならないものだろうか。そう考えた我々ナステント編集部は、気合いと根性だけでは結果は出せないことを最もよく知る人種、トップアスリートたちにその解を求めることにした。

辿りついた最適なコンディショニング それがストレッチと睡眠の組み合わせ (前編)

鼻チューブ の写真

トップアスリートたちは、試合で最高のパフォーマンスを発揮するために、日々を過ごしている。身体ケアはもちろんのこと、食事の取り方や、入浴法、そして睡眠に至るまで、その緻密なコンディショニング設計とプロフェッショナルな姿勢には、畏敬の念を覚えるほどだ。

そんなトップアスリートたちのコンディショニング実態を解明するこの企画。1回目となる今回は、日本最高峰のフットサルリーグ、Fリーグ・フウガドールすみだに所属する岡村康平選手に、独自のコンディショニング手法を聞いた。

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岡村康平選手プロフィール
Fリーグ・フウガドールすみだ所属。チームの最前線で数多くの戦術バリエーションを引き出しながら得点に絡む。
特に前線での駆け引きには目を見張るものがある。2016年日本代表候補。

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岡村康平選手プロフィール
Fリーグ・フウガドールすみだ所属。チームの最前線で数多くの戦術バリエーションを引き出しながら得点に絡む。
特に前線での駆け引きには目を見張るものがある。2016年日本代表候補。



岡村選手は、試合でパフォーマンスを上げるために、どのようなコンディショニングを行なっていますでしょうか?

これまで小さな怪我が多かったので、今年からコンディショニングの専門家の指導を受けることにしました。そこで先生に相談しながら、「身体の柔軟性を高めること」と、「睡眠の質を上げること」に取り組み始めています。

なぜ身体の柔軟性と睡眠の質に着目したのでしょうか?

多くのフットサル選手は、仕事と両立を図りながら競技を続けています。僕の場合、午前中にトレーニング、午後から夜にかけてフットサルの指導をし、そして週末の試合を迎えます。限られた時間の中では、リカバリーに多くの時間を割くことが難しいのが現状です。このような環境の中でパフォーマンスをあげるためには、柔軟性と睡眠の2点が、僕にとっての大きな課題だと考えるようになりました。

1つずつお話を聞かせてください。まずは身体の柔軟性を高めるためにどんな取り組みをしていますか?

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もともと、練習や試合の前後のストレッチを長く取るなど、自分なりに工夫して怪我の防止に取り組んできたつもりでした。しかし、年齢的にも30歳を超えて、これまでと同じことをしているだけでは、怪我のリスクは年々高まるばかりです。そこで、今年から新たに、動的ストレッチの器具を使ったコンディショニングを本格的に取り入れました。普段なかなか動かすことができない部位の可動域を広げたり、疲労回復を図りながら、怪我のリスクを減らそうという考えです。

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続く


取材・文・写真:瀬川泰祐(編集者・スポーツライター)

瀬川泰祐プロフィール

株式会社カタル代表取締役。社会派のスポーツライターとして、東洋経済オンライン、ITメディア、OCEANS、スポルディーバなどで執筆中。アスリートライブ編集長、ファルカオフットボールクラブアドバイザー。最近の取材テーマは「Beyond Sports」。社会の接点からスポーツの価値を探る。興行ビジネス歴20年。http://segawa.kataru.jp