コラム
「いびきにマスク」は本当に効果があるの?意外な盲点も!?
マスクをするといびきが減る?
前回、「鼻の乾燥に注意!いびきを減らす鼻の保湿方法とは?」という記事で、鼻の乾燥がいびきに良くないこと、鼻の保湿をすることでいびきを軽減できる場合がある、というお話をしました。
それであれば、「マスクをして寝たらいいのではないか」と思いませんか?
マスクをすると口から吐いた、湿気を帯びた空気が口と鼻の周りに保たれることで、鼻の粘膜の保湿ができると考えられるからです。
鼻の粘膜の保湿ができれば鼻の奥にある繊毛がちゃんと働いてくれて鼻の通りが良くなり、口を開けなくて済むのでスムーズに鼻呼吸ができる、というのは前回書いた通り。
普通のマスクをするといびきには逆効果かも
が、じつはここに落とし穴が。
普通の、鼻まで覆うタイプのマスクをしていると、なんだか息苦しいと感じることはないでしょうか?
じつはこの息苦しさが、実際に寝ているときにも起こっているのでした。
鼻は空気を取り込もうとしますが、マスクの繊維によって空気を取り込むときの抵抗(気道抵抗といいます)が増えてしまうために、鼻が十分な空気を吸えなくなってしまいます。この時、空気が足りない「息苦しい」状態になります。
そうすると、体は無意識に口を開けて口からも空気を取り込もうとします。こうして口呼吸が促進されてしまう、というわけです。
さらに、マスクをして鼻呼吸をしているとマスクの中に熱がこもります。そうすると、体は熱や水分を逃がして体温を下げようと、反射的に口を開けてしまい、口呼吸が促進されてしまうようです。
口呼吸になると、いびきの悪化を引き起こすなどの弊害が出てきてしまいます(詳しくはこちらで説明しています)。
このように、マスクをすると、今述べた理由で体が反射的に口呼吸をしてしまうことで、いびきには逆効果になってしまうおそれがあるようです。
どんなマスクならいいの?
マスクをするなら、「鼻呼吸マスク」といった名前で売られているマスクがおすすめです。これは、鼻を覆わずに口の周りだけを覆うマスクです。中には、口を開けにくくするあごサポーターがついているタイプもあります。
これの一番のメリットは、口を開けにくくできることです。口呼吸防止テープと同じような発想ですね。
また、口呼吸をしたとしても、マスクから湿った空気が漏れ出るときに鼻に向かっていくので、鼻の保湿にも一定のメリットがあるかもしれません。
まとめ:マスクをして寝るときは、鼻を覆わないタイプのマスクが良い!
ここまで見てきたように、いびきの軽減にマスクが効果的な場合はあります。が、普通のマスクではダメ!
むしろ口呼吸が促進されてしまい、その結果いびきに悪影響も。
マスクをする際は、鼻を覆わないタイプのマスクにして、鼻呼吸が妨げられないようにしましょう。鼻呼吸マスクには口呼吸を少なくするためのあごサポーターなどがついているタイプもあるので、好みのタイプのものを選ぶとよいと思います。
鼻のトラブルからくるいびきにはナステントがおすすめ
今見てきたように、鼻呼吸用のマスクは、口呼吸を少なくして鼻呼吸を促進する、という点では効果がありそうです。が、しかし、鼻の通り道がそもそも狭まっているような場合には、きちんとした気道確保をして空気の通り道を作ってあげることが必要です。
鼻チューブは、柔らかい医療用のチューブを鼻に挿入することで、物理的に空気の通り道を確保する医療機器です。このチューブによって、鼻づまりや、鼻の奥にある柔らかい部分(軟口蓋)の落ち込みによって狭くなった気道を、物理的に広げることができます。
この鼻チューブを挿入することで、睡眠の質の改善、鼻呼吸の促進、いびきの改善などにつながります。
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