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女性のいびきに関する傾向と対策_メインイメージ

女性は更年期にいびきをかきやすくなる?その原因と対策

更年期になっていびきに悩む女性が増えるという現実

女性も3人に1人以上はいびき経験者であることは、今までも何度か見てきました。しかし、それでも男性に比べてやや少ないのは事実(男性はだいたい2人に1人)。

しかし、更年期を迎えると女性もいびきで悩む方が増えるようです。実際、私も仕事柄、同年代より少し上の女性から「最近まで何も言われなかったのに、ダンナから『いびきがうるさくて眠れない』って言われたの。ショック」という相談を受けることがたまにあります。

おさらい~いびきの仕組み~

更年期の女性にいびきが増える理由を見る前に、そもそもいびきの仕組みを見てみましょう。

いつものお馴染みの図です。

起きている時には、のどに十分な空気の通り道があるためにいびきは起きません。 しかし眠ってしまうと、のどを支えている筋肉がゆるみ、「軟口蓋(なんこうがい)」と呼ばれる鼻の奥にある柔らかい部分が重力で下に落ちこみ、気道周りが狭くなります。また肥満により上気道に脂肪がついて気道が狭くなることもあります。そうして狭くなった気道を無理にを空気が通ろうとすると、その気道が笛などように鳴ってしまいます。 これがいびきの正体です。

気になるいびきの治し方:いびきをかく仕組みの画像

更年期の女性にいびきが増える原因は?

女性のいびきの原因についてはこちらで紹介していますが、今回は更年期の女性にいびきが増える原因についてみていきます。

女性は、「閉経」(卵巣の活動が焼失し、月経が永久に停止した状態)を経験します。日本人の平均閉経年齢は50歳といわれていますが、個人差が大きく、だいたい40代前半から50代後半に閉経を迎えるようです。
閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間を「更年期」といいます。

更年期になると、女性ホルモンの一つ「プロゲステロン」が減少して、ホルモンバランスが男性化してきます。

「プロゲステロン」はもともと上気道(空気の通り道)を広げる重要な役割を持つ「オトガイ舌筋」という組織を緊張させる作用があります。この組織が緊張することで上気道が男性に比べて広がりやすく、空気が通りやすくなるのです。

が、更年期にこの「プロゲステロン」が減少してしまうことで、上気道が狭まり、空気の通り道が塞がれてきてしまうのですね。



加齢によってもいびきはかきやすくなります。上気道の筋肉がたるんできて、空気の通り道が狭くなってしまうからです。

更年期障害による睡眠不足も、輪をかけていびきをかきやすい状態にしてしまいます。睡眠障害が現れると、体が緊張をほぐそうとして筋肉がゆるむためです。喉周辺の筋肉も緩んでしまうので、空気の通り道が狭くなってしまいます。

このように、更年期になると女性ホルモン(プロゲステロン)の減少だけでなく、様々な要因が重なっていびきをかきやすくなってしまうのです。

閉経後では閉経前と比べてOSAS(閉塞型睡眠時無呼吸=いびきがひどくなると発症する病気)の発症率がおよそ3倍になるというデータもあり、この頃の体の変化は非常に大きいことが伺えます。

いびきを減らす方法は?

更年期にいびきが増える原因が主に女性ホルモンの減少という生理的な問題である以上、なかなか対処をしづらい部分はあるのですが、少しでもその影響を遅らせることはできると思います。

1.あいうべ体操をする

おすすめはこちらです。先ほど、いびきが増える原因の一つとして「加齢」をあげました。加齢で筋肉がゆるんでしまう(衰えてしまう)ことでいびきが増えるのであれば、いびきが発生する部分の筋肉を鍛えて、筋力低下を防ごう、というものです。

具体的には、舌を大きく出したり、口を大きくして「あ・い・う・べ」をゆっくり発音するような体操をすることで、口周りの筋力を維持します。(こちらの記事で動画付きで紹介しています)。

2.いびき対策グッズを使う

それでも、いびきの原因が主に身体の衰えであれば、何かしらの助けを借りるのも現実的な解だと思います。

主ないびき対策グッズをご紹介します

(1)口呼吸防止テープ

口呼吸をしていると、のどの炎症を起こし、気道が狭くなりいびきが出やすくなります。口呼吸防止テープを使うことで、口が開くのを防ぎ、鼻呼吸を促進します。
睡眠時無呼吸症候群の方や鼻づまり、アレルギー性鼻炎など鼻の病気を発症している場合は、窒息する恐れがあるので使用を控えるなど、取り扱いには注意が必要ですが、気軽にできる対策です。

(2)医療用マウスピース

医療用マウスピースは、口にはめることで下あごを前方に固定することで舌の付け根を前に出し、空気の通り道を確保しようとするものです。主に舌の付け根が落ち込んでいる場合(舌根沈下)には有効です。軽度の睡眠時無呼吸症候群と診断された場合には、一部保険適用で処方されます。



(3)ナステント

ナステント(一般名称鼻チューブ)は、シリコンのチューブによって、鼻の奥の上気道が狭くなった部分をこじ開け、空気の通り道を確保しようとするものです。



(4)レーザー治療

ナイトレーズやパルスサーミアなど、痛みを伴わないレーザー治療が注目されています。ただ、効果を感じるまでに人によってばらつきがあること、効果は永久ではないため定期的なメンテナンスが必要なこと(1~3年)、非常に高額なこと(5~6回の治療で50万円程度。自費診療)から、治療を考えている方は信頼できるお医者さんに相談することが大切だと思います。

ナステントをはじめとするいびき対策グッズや医療機器は、こちらのページで詳しく説明しています

いびきがひどい場合は放っておかない!

ここまで、更年期にいびきをかきやすくなる理由とその対策について書いてきました。いびきはひどくなると閉塞性無呼吸症候群(OSAS)を発症し、糖尿病をはじめとする循環器病の原因にもなります。

いびきが深刻な場合は、自己判断せず、一度お医者さんに相談することをお勧めします。

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