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脱・根性論的コンディショニング
〜アスリートのコンディショニング実態を解明せよ〜
カバディ日本代表下川正將選手がこだわる寝起きのサイン(前編)

健康の3要素である運動・休養・栄養。その中でも、最もコントロールが難しいのが睡眠だ。これまで睡眠の重要性は、至る所で説かれてきたが、良い睡眠を取るためのノウハウはほとんど提供されてこなかった。このため、いま睡眠への探求が至るところではじまろうとしている。特に、その動きが活発になってきたのがスポーツ界だ。質の高い睡眠をコントロールすることが、成長への伸びしろだと考えるアスリートが増えているのである。今回はカバディ日本代表の下川正將選手に話をうかがった。

カバディ日本代表下川正將選手がこだわる寝起きのサイン(前編)

下川正將選手 (しもかわ まさゆき)写真

下川正將選手(しもかわ まさゆき)の写真

下川正將選手プロフィール (しもかわ まさゆき)
大正大学OBによって構成される日本のカバディ界の名門、大正仏陀に所属し、全日本選手権4連覇を果たすなど数々の実績を上げる。2014年にはカバディ発祥国インドで同年初設立されたプロカバディリーグのU Mumbaに日本人初のプロカバディストとして参戦。2014年から2018年までカバディ男子日本代表でキャプテンを務めた。

下川正將選手の写真

下川正將選手プロフィール
大正大学OBによって構成される日本のカバディ界の名門、大正仏陀に所属し、全日本選手権4連覇を果たすなど数々の実績を上げる。2014年にはカバディ発祥国インドで同年初設立されたプロカバディリーグのU Mumbaに日本人初のプロカバディストとして参戦。2014年から2018年までカバディ男子日本代表でキャプテンを務めた。



まずは、下川選手のカバディとの出会いを教えてください。

下川正將選手の写真

幼少期からサッカーや体操、水泳といったように様々なスポーツに触れ、小学校から高校までは野球をプレーしていました。大正大学に入学した際にカバディという競技を初めて知り、そこからカバディをプレーしています。

カバディという競技のルールとはどういったものでしょうか?

1チーム7人で攻守を交互に行い、攻撃側の選手1人が守備側の陣地に侵入して守備側の選手に触り帰陣することができれば得点。また、守備側もチームで攻撃側の帰陣を防ぐことで得点が入ります。

守備側にも得点が入るのですか?

そうなんです。他のスポーツは守備側が自分で点数を取るということはないと思いますが、カバディは誰でも点数を取るチャンスがあります。ですので、点数の動きも激しく、見ている側としても面白いのかなと思います。

そんなカバディの競技の魅力はどのような部分なのでしょうか?

下川正將選手の写真

攻撃側が相手選手を触って逃げる部分と、帰陣を防がれた場合に攻撃側の選手が外に出ないといけないということから日本では鬼ごっことドッヂボールを掛け合わせたようなスポーツと言われることが多いですが、実際は激しい接触プレーもあり集団格闘技と呼ばれることもあります。その中で駆け引きや心理戦もあり、非常に熱くなるようなスポーツです。
また、個人競技と団体競技の両方の良さを味わえることも魅力の一つだと思っています。攻撃時は誰も助けてくれないので一人で何とかするしかない一方で、守備の際は一人の相手を全員で捕まえに行くのでコンビネーションが重要になってきます。ですので、個人競技・団体競技どちらの魅力も味わえます。

カバディは、想像以上にハードなスポーツなんですね。下川選手がコンディショニングで心がけていることを教えてください。

体作りに合わせて食べるものは変わってきますが、普段はバランスの良い食事を摂ること意識しており、肉や魚がメインのところを野菜とか豆類にするなど満遍なく摂取するようにはしていますね。
また睡眠に関しても、質の良い睡眠を取るということを出来るだけ心がけています。自分自身のコンディショニングは体がメインになると思いますが、メンタルの調整というのも良い状態を保つには必須だと思うので、常に機嫌良く生きることを意識し、ベストコンディションでいられるようにしています。

下川選手が睡眠についての大切さを考えるようになったきっかけはありますか?

以前は仕事の関係で平均睡眠時間が3時間という非常に少ない時期があり、実際に日常生活にも支障が生じました。そんな中でもただがむしゃらにやることだけを考えていましたが、歳を重ね体作りと疲労回復の観点から睡眠の大切さを考えるようになりました。

質の良い睡眠を取るために、睡眠前に取り組んでいることは何かありますか?

マットレスや枕といった寝具からこだわりを持つことや、体温調整のため就寝の90分前に入浴をするように心がけるなど、生活リズムから睡眠を逆算したスケジューリングを意識しています。またスマートフォン(の光)は睡眠にはあまり良くないと聞くので、ベッドに入ったら極力画面はつけないようにはしています。

この取り組みによる変化はありましたか?

以前は十分な睡眠時間を確保しても、日中に眠くなってしまうことがありました。しかし、今では昼間の仕事から夜のトレーニングまで1日フルで動けているような気がします。

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取材・文・写真:瀬川泰祐(編集者・スポーツライター)
試合中写真 : 本人提供

瀬川泰祐プロフィール

株式会社カタル代表取締役。社会派のスポーツライターとして、東洋経済オンライン、ITメディア、OCEANS、スポルディーバなどで執筆中。アスリートライブ編集長、ファルカオフットボールクラブアドバイザー。最近の取材テーマは「Beyond Sports」。社会の接点からスポーツの価値を探る。興行ビジネス歴20年。http://segawa.kataru.jp

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